ついに9話放送そして最終回を迎えますね。
ドラマに沿って色々ご紹介できることも残り僅か
つたない文章でちゃんと田舎や四万十のことについてご紹介できたかと聞かれると・・・
まぁ、まったく自信はありませんがw
少しでも興味を持たれた方のお役に立ってたらいいなと思います。
さて、今回は9話の終わりから最終話にかけて大きくスポットを向けられる「耕作放棄地の再生」について書いていきたいと思います。
まず、昨今の地域の問題としても度々取りあげられる「耕作放棄地の増加」
これには様々な理由が背景にあります。
年月、または人工的な地形の変化や自然災害などによる土地条件の悪化に伴い離農するケース。
相続分配等で農地が分散され大幅な生産性の低下により離農するというケース。
中でも一番多いのは生産者の高齢化に伴う生産規模の縮小、および跡継ぎの減少によりやむなくというケースが群を抜いて突出した理由となっております。
文明の進歩に伴いなにかと人気が廃れていった1次産業ですが
自分的にはこれからは1次産業が伸びると勝手ながら思っております。
・・・勝手に、ですw
ここ四万十でも耕作放棄地の増加は無視できない問題として眼前にぶら下がっている状態です。
地域のいたるところに耕作放棄地があり、これをなんとか有効活用できないかと考えて
四万十屋は四万十屋チームぶしゅかん事業を設立し、地域文化である「ぶしゅかん」の産地化を目指して毎年耕作放棄地を開墾し、せっせとぶしゅかんの木を植えております。
今回ドラマでロケ地となった耕作放棄地は勝間の沈下橋を渡りY字路を右へ川沿いに進みT字路にぶつかって右へ行くと・・・まぁなんとなく見えてきますw
今回写真を控えたのは個人の所有している土地でして、まだ撮影アポ取れてないので・・・
後日載せられれば載せたいと思います。
さて、耕作放棄地を開墾するにはどうしたらよいか・・・
単純に土地を整地し、見晴らしを良くしたら即使えるという訳ではないので
丁度ぶしゅかん事業で昨年放棄地を開墾しましたので途中までは写真を付けてご説明したいと思います。
開墾する土地の荒れ具合にもよりますが
草が生い茂っている場合はまず草を刈りましょう。
写真見ただけでげんなりしますが、樹木等が生えてしまっている場合はユンボやバックホー等の重機がいきなり必要になります。
こうやって見晴らしがよくなった土地の草を野焼きします。
野焼きをする理由としては焼け草が土の養分になるというのもありますが
開墾の際は雑草と害虫駆除の目的が主です。
その後は土壌調査。
1年間の3分の1は1mm以上の雨が降る日本の土壌は酸性雨等の影響で酸性に傾きやすく石灰等のアルカリ性質を土壌に混ぜて中性化することが多いです。
その後は重機を使い抜根と石の除去
整地して平らになれば下準備完了です。
畑の場合は上土を乗せてたい肥等混ぜた後に苗や種等を植えます。
開墾としては畑の方がまだ準備工程は楽なほうでしょうか。
昨年植えたぶしゅかんの苗はスクスクと育ってくれています。
この子達が明日の四万十を担う光になってくれるといいですね。
丈太郎達がやろうとしているように水田にするには平地にした後も田んぼに水を貯めるための、水が浸透しにくい(まったく浸透しないのはNG)下地盤を作るため地面を何度も何度も叩き、踏み固めて硬くします。
この作業を完璧に仕上げておかないと後に水を張った際に水漏れが起き、また水を抜いて固める作業からやり直す羽目になります。
下地盤が出来たら畦(あぜ)を作って軟らかい上土を入れ、水路を確保し水を張り上土が泥になるように機械を入れて細かくドロドロにしてようやく田んぼの準備が完了します。
かなりざっくり説明してますが(笑)
丈太郎もこういう大変な作業をこれからしていくという事ですね。
再生させたとはいえ耕作放棄地を水田にした場合、畦が壊れた等水漏れ箇所があったり色んなところに不具合が生じるため初年~2年度程までは改善・補修作業が頻繁に発生すると思います。
それを踏ん張って耐え抜くと田んぼもようやく落ち着いてくれます。
一度田んぼを辞めてしまうとまた始めるのが大変とよく言いますが
こういった背景があるから・・・なんですね。
今回耕作放棄地の再生について触れましたが
耕作放棄地の問題は四万十だけでなく全国の農村が抱える問題です。
増加の一途を辿るそんな中ですが
耕作放棄地を再生して始めた農業体験施設や貸し畑や貸し田等、色んな場所で色んな方法でたくさんの方が再生に力を入れておられます。
とても大変・・・大変なんだけれども
「0だったものを1にできる」、将来的に自分たちや町の資源なりうるかもしれない
そういった可能性を秘めた土地が今の日本にはたくさんある。
だからこれからの1次産業はおもしろいんじゃないか、そう自分は思っている訳です。
・・・勝手にw
・・・とっかかりが凄まじくハードルが高いというデメリットは・・・正直否めませんが(笑)
さて、ドラマの方へ話を戻しまして・・・
いよいよ最終回。
順一と丈太郎が米作りで力を合わせて町を盛り上げるモデルケースとなり得るのか
寒い冬に一輪だけ顔を出した遅咲きのヒマワリはちゃんと咲いてくれるのか
目指せ人口40010人
最終話を楽しみに今回のブログとさせて頂きます。